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小型冷凍庫で朝がラクに|共働き子育ての作り置き術を公開

学び・成長

「作り置きを頑張れば頑張るほど、冷凍庫がカオスになる」「何が入っているか分からず、結局化石化した食材を捨てる」——もしこの状況に陥っているなら、あなたの家庭に必要なのは料理の腕ではなく、「物流管理(ロジスティクス)」の視点です。

この記事では、経営管理の仕事を15年続けてきた2児の父である筆者が、小型冷凍庫を「家庭内サプライチェーンの要(物流拠点)」として再定義し、食費と時間を最適化する運用術を紹介します。実際に小型冷凍庫を導入してから、平日夕方の「今日、何作ろう…」という絶望感が大きく減りました。

この記事のポイント
・なぜ「冷蔵庫の冷凍室」だけではサプライチェーンが破綻するのか
・在庫回転率を高める「先入れ先出し(FIFO)」の徹底管理術
・週末2時間の「生産ライン」稼働で平日をほぼ無人化する
・「決断疲れ」を減らすメンタルヘルスツールとしての冷凍庫

自宅のキッチンを、小さな「食品工場」として一緒に設計し直していきましょう。


家庭内物流のボトルネックは「容量不足」にある

共働き4人家族の食生活を「都度買い(Just in Time)」だけで回すのは、正直かなり厳しいです。急な残業、子どもの発熱、保育園からの呼び出し……不確定要素が多すぎるため、ある程度のバッファ(在庫)がないとすぐに破綻します。

ところが、標準的な冷蔵庫の冷凍室(おおよそ80〜100L)は、「アイス」「冷凍うどん」「冷凍フライドポテト」など市販の冷凍食品だけであっという間に埋まってしまいます。そこに「作り置きおかず」という新しい在庫を押し込めば、数週間後には「発掘作業」が必要なカオス空間になるのは当然です。

逆算する「戦略的在庫量」

感覚ではなく、「何リットル必要か」を一度きちんと逆算してみます。平日5日間の夕食を「ほぼ作り置き」で回すために必要な容量は、ざっくり次の通りです。

  • メインおかず:4人分×5日=20食分(約20L)
  • 副菜・汁物:同じく20食分(約15L)
  • 緊急用冷凍食品・コストコ等の大容量品(約25L)

合計およそ60L。これが、既存の冷蔵庫とは別に確保しておくと安心な「第2倉庫」の必要スペックの目安です。我が家では実際に60Lクラスの小型冷凍庫を導入してから、週末にまとめ買いしても「もう入らないから買えない」というストレスが消えました。


週末2時間の「集中生産ライン」稼働計画

在庫を安定的に確保するには、なんとなく作るのではなく「ライン稼働」の発想が有効です。私は土曜の午前中、家族がテレビを見ている時間帯の2時間を「生産ライン稼働時間」と決めて、1週間分の在庫を一気に作っています。

フェーズ工程内容マネジメントのコツ
計画
(5分)
冷蔵庫と冷凍庫の中身をざっと確認し、今週の生産計画(献立)を決める在庫過多の食材(冷凍野菜・肉・ベーコンなど)を優先的に使うメニューにする
加工
(30分)
野菜のカット、肉の下味付けなどを一気に行う「切る」工程と「加熱」工程を完全に分離し、まな板と包丁を一度で片付ける
製造
(60分)
コンロ3口+電子レンジをフル稼働させてマルチタスク調理カレーや煮物など「ほぼ放置でOK」なメニューを中心に組むと楽
出荷
(25分)
粗熱取り、小分け、ラベリング、冷凍庫への入庫ここが最重要フェーズ。ラベルをサボると在庫が一気に「謎の塊」化する

この2時間をしっかり確保すると、平日の夕方は「解凍して温めるだけ」で済みます。我が家の場合、平日1日あたりの調理時間は平均30〜40分から、10分前後まで圧縮できました。その差は週に約2時間、1ヶ月で約8時間——小さくありません。


在庫管理の「見える化」とカンバン方式

冷凍庫運用の最大の敵は「死蔵在庫(何が入っているか忘れて腐らせる)」です。これを防ぐために、トヨタ生産方式でも有名な「カンバン方式」の考え方を家庭向けにアレンジして使います。

マグネットで在庫を可視化する

小型冷凍庫の扉(表面)を、そのまま在庫管理ボードにしてしまいます。100円ショップのホワイトボード用マグネットで十分です。

  1. 「ハンバーグ」「カレー」「唐揚げ」「ミネストローネ」など、よく作るメニュー名を書いたマグネットを作る
  2. 在庫を入庫したら、対応するマグネットを扉に貼る(個数もペンでメモ)
  3. 食べ切ったら、そのマグネットを外す or 裏返して「在庫なし」とする

扉を開けなくても中身の概況が一目でわかるので、「在庫があるのに同じものを買ってくる」「奥からカチコチの化石が出てくる」といった無駄が激減します。アナログですが、家庭ではほぼ最強クラスの在庫管理システムです。

先入れ先出し(FIFO)の徹底

庫内のルールはシンプルに「左から右へ」「奥から手前へ」。新しく入れた在庫は左奥、古い在庫は右手前——というように、物理的な位置で鮮度を管理します。家族にも共有しておけば、「とりあえず手前のものから使う」だけで先入れ先出し(FIFO)が自然に回ります。

このルールを導入してから、賞味期限切れで捨てる冷凍食品は月1〜2品から、ほぼゼロになりました。年間のフードロス削減額をざっくり計算すると、数千円〜1万円レベルにはなっているはずです。


「決断疲れ」からの解放

夕方、仕事モードの脳みそで「今日の夕飯、何にしよう?」と毎日考え続けるのは、見えにくいけれど大きなストレスです。心理学ではこれを「決断疲れ(Decision Fatigue)」と呼び、判断ミスやイライラの原因になるとされています。

小型冷凍庫という「第2倉庫」があれば、平日の夕方にやることは「在庫リストを見て、今日はどれを解凍するか選ぶだけ」です。冷凍庫を開ける前から「カレー」「ハンバーグ」「唐揚げ」のように候補が見えているので、悩む時間も減り、心にも余裕が生まれます。


まとめ:冷凍庫は「未来の時間」を貯蔵する装置

小型冷凍庫の導入は、単なる家電の購入ではありません。それは、「平日の時間」と「心の余裕」を週末に生産し、貯蔵しておくためのシステム投資です。少し大げさに聞こえるかもしれませんが、運用が軌道に乗ると、その感覚が実感としてわかるはずです。

  • 追加60L前後の容量があれば、平日5日分の夕食を安定供給できる
  • 週末2時間の集中生産で、平日の調理時間という「変動費」をほぼ固定化できる
  • マグネットと配置ルールによる簡易カンバン方式で、フードロスをほぼゼロに近づけられる
  • 具体的な小型冷凍庫の選び方は、【共働き4人家族に最適な小型冷凍庫7選】でチェックできる

家庭内の物流を制する者は、時間を制します。あなたの家にも「第2倉庫」を導入して、慌ただしい平日の中に、少しだけゆとりのスペースをつくってみてください。

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