「防災セットは買ったけど、そのまま押し入れに入れっぱなし…」そんな経験はありませんか。かつての自分もまったく同じでしたが、経営管理の仕事で学んだ「仕組み化」の考え方を取り入れてから、防災準備が無理なく続くようになりました。この記事では、防災を「一度きりのイベント」ではなく、「家庭版PDCA」として回す方法を解説します。
この記事で分かること:
・防災準備が続かない本当の理由
・経営管理のPDCA思考を活かした習慣化の仕組み
・4人家族の年間防災スケジュール実例
なぜ防災準備が続かないのか
防災セットを買ったのに、気づけば押し入れの奥にしまい込んでいる——そんな状態のまま、数年経ってしまう家庭は少なくありません。以前の自分も同じでした。ここでは、防災準備が「始めて終わる」理由を整理します。
「買って安心」で終わってしまう心理
防災セットを購入した瞬間、多くの人は「これで準備完了」と感じてしまいます。人間の脳は、「とりあえず行動した」という事実に強い安心感を覚えるからです。
経営管理の現場でもよくある話です。新しいシステムを導入した直後は盛り上がるのに、運用フェーズに入ると急にトーンダウンする。「導入」と「運用」は別のスキルが必要なのに、前者だけで満足してしまうパターンです。防災準備も同じで、「買う」と「維持する」は分けて考える必要があります。
具体的な行動指針がないまま放置される
もう一つの理由は、「いつ」「何を」「どうやって」見直すのかが決まっていないことです。「定期的に確認しよう」と思っていても、具体的な日付やチェック項目がなければ、忙しい日常の中で後回しになっていきます。
経営管理では「測定できないものは管理できない」という原則があります。防災準備も同様で、スケジュールとチェックリストがなければ、継続的な運用はほぼ不可能です。
習慣化に成功する仕組み【経営PDCA視点】
続かない理由が分かったところで、「どうすれば続くのか」を考えます。ここでは、経営管理で使うPDCA(Plan・Do・Check・Act)を、そのまま家庭の防災準備に当てはめてみます。
Plan:年間スケジュールを最初に決める
PDCAの最初はPlan(計画)です。防災準備を継続するうえで最も効果的なのは、「いつやるか」を最初にカレンダーに固定してしまうことです。
おすすめは、「防災の日」である9月1日を基準にすることです。この日に合わせて年1回の総点検を行うと決めてしまいます。さらに、半年に1回の簡易チェックもセットにすると安心です。わが家では9月と3月に確認日を設けています。企業でいえば「年次決算(9月)+中間決算(3月)」のような位置づけです。年2回の節目に点検を組み込むことで、防災準備を“特別イベント”ではなく“定例業務”として扱えます。
| ステップ | 内容 | 所要時間 | 頻度 |
|---|---|---|---|
| Plan(計画) | 年間スケジュールをカレンダーに登録 | 5分 | 初回のみ |
| Do(実行) | チェックリストに沿って防災セットを確認 | 15〜30分 | 年1〜2回 |
| Check(確認) | 問題点・改善点をメモ | 5分 | 確認時 |
| Act(改善) | 必要なアイテムの入れ替え・追加購入 | 状況による | 確認時 |
Do・Check・Act:小さく回して改善する
計画を立てたら、実際に行動(Do)し、結果を確認(Check)し、必要に応じて改善(Act)します。最初の確認では、食料と水の賞味期限、電池やモバイルバッテリーの状態、家族の状況変化(子どもの成長、持病の有無など)をチェックします。
チェックの結果、気になる点があれば改善します。賞味期限が近いものは新しいものに入れ替える。小さな子どもが増えたなら、粉ミルクやおむつを追加する。年1〜2回このサイクルを回すだけで、防災セットは常に“今の家族”に合った状態を保てますし、重複購入などのムダも減らせます。
わが家では、この仕組みを支えるツールとしてHIH防災セットを導入しています。防災セット選びは「一度買えば終わり」ではなく、「継続コストと安心感のバランスをどう設計するか」という投資判断です。その観点からHIH防災セットをどう評価したかは▶失敗しないHIH防災セットの選び方|経営管理者が正直レビューで整理しています。
わが家の年間スケジュール実例
ここからは、実際にわが家(4人家族:夫婦+小学生+幼稚園児)で運用している年間スケジュールを紹介します。イメージしながら、自分の家庭用にアレンジしてみてください。
9月:総点検と入れ替え
9月1日の防災の日に合わせて、年に1回の総点検を行います。所要時間はおおよそ30分です。
チェック項目:
- 全ての食料・水の賞味期限確認
- 電池・モバイルバッテリーの残量および寿命の確認
- 衛生用品(マスク、ウェットティッシュ等)の状態確認
- 子どもの年齢・持病などに応じた内容見直し
賞味期限が1年以内のものは、このタイミングで入れ替えます。古い非常食は実際に食卓に出し、「これが非常時のごはんだよ」と話しながら食べることで、子どもたちの防災意識を高めるきっかけにもなります。
3月:簡易チェックと新年度準備
3月は新年度前の区切りとして、簡易チェックを行います。所要時間は約15分です。置き場所の最終確認、電池の残量チェック、新年度に向けた追加アイテムの検討などを行います。進級・進学に伴い通学路や持ち物が変わる場合は、そのリスクに応じて中身を微調整します。
継続のコツと見直しタイミング
家族イベントと紐づける
継続の最大のコツは、防災チェックを「特別なこと」にしないことです。わが家では、子どもの誕生月に防災チェックを行うルールも加えています。「誕生日=家族の安全を確認する日」とセットで覚えられるので、忘れにくくなります。
他にも、年末の大掃除、ゴールデンウィーク、長期休みの始まりなど、すでに家庭行事があるタイミングと紐づけると、負担感を減らしながら続けやすくなります。
「完璧」を求めない
もう一つ大切なのは、「完璧な防災」を目指さないことです。「全部きちんとやらないと意味がない」と考えると、ハードルが上がり過ぎて、結局手が止まります。最初は「賞味期限だけ確認する」「置き場所だけ確認する」といった小さな一歩で十分です。
経営管理の現場でも、「80点で素早く動く」方が、「100点を目指して動けない」状態よりも確実に成果につながります。防災準備も同じで、小さく始めて、PDCAを回しながら少しずつ精度を上げていくのが継続のコツです。
| この記事で学べること | Select記事で学べること | 相乗効果 |
|---|---|---|
| 防災習慣の仕組み化方法 | 失敗しない防災セットの選び方 | 「仕組み×ツール」で継続力UP |
| PDCAサイクルの回し方 | HIHセットの具体的メリット・デメリット | 納得感のある投資判断ができる |
| 年間スケジュールの立て方 | 購入後にやるべき3つのチェック | スケジュールに組み込みやすくなる |
| 家族イベントとの紐づけ方 | 家族構成別おすすめセット | 自分の家庭に最適な形で導入できる |
家庭版BCPとしての防災準備
防災準備が続かない背景には、「買った時点で安心してしまうこと」と、「その後の行動指針が決まっていないこと」があります。経営管理のPDCA思考を取り入れ、年間スケジュールを先に決めてしまえば、防災は特別な努力ではなく、いつもの家事サイクルの一部として組み込めます。
この記事の重要ポイント:
- 「買う」と「維持する」は別プロジェクトとして認識する
- 9月1日(防災の日)+3月を基準に、年2回の点検サイクルを設定する
- 家族イベントと紐づけて、「特別なこと」にせず自然に続ける
- 完璧を求めず、小さなPDCAを回し続ける
防災準備は「買って終わり」ではなく、「続けること」がゴールです。まずは次の9月1日に、カレンダーへ防災チェックの予定を入れるところから始めてみてください。その1タップが、家庭版BCP(事業継続計画)への最初の一歩になります。

